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「おはようございます。今日もいい天気で、良かったですね」
俺はいつもデイサービスの利用者さんにそう声をかけている。
そして、これが俺の毎日の第一声だ。
家では嫁や娘と特に話すこともないし、俺が一番早く家を出るので、朝起きてから仕事に行くまで一言も発さないなんて、是らにある。
「そうですね。雨が降ると、滑りそうで怖いのよね。運転手さん、いつも優しいわね」
このおばあちゃんは俺の声掛けに受け答えしてくれ、持ち上げてくれるので気分がいい。
中には聞こえてるのか、聞こえていないのか、無反応な人もいて、なんとも言えない気分になる。
大学生になる娘の反応も似たようなものだ。
自分が欲しいものがあるときだけ、
「おとうさん、お願いがあるんだけど」
なんて可愛い顔を見せるくせして、俺がちょっと話しかければうるさそうにチラっと見るだけで無視することさえもある。
年頃の娘なんてそんなもんだよって同僚は慰めてくれるが、幼稚園の頃は休みの日には
「パパ!遊びに行こうよ」
って足にまとわりついていたのにと、哀しくなるものだ。
とはいえ、確かに俺が娘の年ごろには、親なんて煙たいだけの存在だったんだから、
俺が親になって同じことをされてても仕方ないか。
娘は俺が来た道を今歩いているんだよな
てことは、何か?
この足元がおぼつかないおじいちゃん、おばあちゃんは、俺がこれから行く道ってわけか?
そうだよな
いつか、俺も誰かのお世話になるんだよな
そう思うと、どうせならお世話してくれる人が気持ちよくお世話したくなるような年寄りに俺はなろう!
優しい言葉の一つもかけてくれる人がいたら「ありがとう」って素直に言える年寄りになろう!